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2010年 11月 20日 ( 1 )

父へ

魂だけを残してさらりと逝ってしまった晩秋の穏やかな晴天の朝から一年が経ち、こうしてようやくあなたを心底から称讃できる瞬間(とき)が来ました。
 あれから、月夜の晩、満天の星空、今にも小雨が降り出しそうなどんよりした朝、長期旅行から沢山のお土産を抱えて、笑いながら帰宅するのではないかと何度も思いました。
が、天国での初誕生日を迎えるにあたり、ようやく否応無しに遠くへ旅立った事実を受け入れる気概になりました。
あなたの在りし日の姿に思いを馳せながら、自省する日々。私は、今、あなたに試され、持戒する時なのですよね。
振り返ると、身体的衰えが目立ち、滅多に大声を張り上げる事もなくなった大人しい晩年のあなたより、遠き記憶の「鬼将軍」が想い出には相応しいのです。
『知恵も汗も愛情も出せないものは人の上に立つ資格なし』
『この給料泥棒が!』
と切れ味鋭い日本刀のような眼光で日々私を睨んでいる姿。
『インスタントの出汁を使ったもんなんか食えない。この手抜きが!』と罵倒された事。
不思議と怒られた記憶ばかりが、鮮明に脳裡に残っています。
出し惜しみをしない強烈な言葉の数々、妥協しない不撓不屈の精神論に、当時は多少躊躇しましたが、人間として何が正しいのかを常に教えて貰ったのだと思います。
親孝行したい時に親は無しと、何度となく諭されていたにも拘わらず、最期まで碌な孝行もせず、優しく看病することも、感謝の言葉を掛ける事なく逝かせてしまった事は今となっても晴れぬ霧に包まれた手探りの日々、この寂寥感はいかんともしがたく、不肖な娘から大好きだったあなたへの詫び状です。慙愧に耐えません。
天国で初めての誕生日を迎え、沢山の人に説教していませんか?退屈な思いはしていないと思いますが、喋り続け声が嗄れていませんか?
パソコンに保存された動画でなく、あなたのほんものの肉声が聞きたいのです。

あなたが心底愛した孫達が、あなたと最後に交わした一年前の本日の会話を思い出して泣いていましたよ。

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by neesan1121 | 2010-11-20 21:40 | 戯言
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